家族について(父親編)
[父について]
父は優しそうな顔立ちで、普段はわりと温厚な性格でした。
(幼馴染からは可愛い父ちゃんと言われていました(笑))
お酒が入ると豹変しましたが…
父は強がっていましたが、とても気が弱い人だったんだと今なら分かります。
父は手に職を持っていましたが、職場を転々としていました。
普段は温厚でしたが、叱られたりすると、カッとなって辞める!!ってなる性格だったようです。
多分コミュ障もあったんじゃないかな?人間関係も上手く行かなかった様でした。
昔は今ほど飲酒運転などに厳しくなかったため、父はよく仕事帰りに酒を飲んで帰る事が多く、単独事故も何度か起こしていました。
自宅に帰っても祖父が罵声を浴びせるし、居場所がなかったんだと思います。
大好きな釣りも自由に行かせて貰えず、家に帰れば祖父に絡まれ、仕事も上手く行かず…父も辛かったんだろうなと思います。
父は私に当たり散らす事はなく、ストレス解消はお酒に溺れる事でした。
父の事は母よりは好きでしたが、酒を飲むと豹変するのでお酒は大嫌いでした。
ある日…完全に酔っ払っていた父。
その日は母も外回りで夜家に居なかった時、完全に出来上がった父は祖父への憎しみを口に出して言っていました。
私がなだめるように、大声出すと祖父が起きてくるからっと言った言葉が悪かったのか…
突然キレだした父。
私に向かって
「お前さえ居なければ、今すぐジジィをぶっ殺してやる!!お前が邪魔だ!死んでしまえ!!」
もうね、このセリフは一生忘れない。
酔っ払ってキレていたとは言え、実の父親に死ねって言われる辛さは計り知れない。
もう耐えきれなくなって、その場で泣き崩れました。
私が泣き出した事に、逆上?した父は祖父の部屋に行き襲撃。
またまた警察沙汰になる殴り合いになりました。
あれから20年以上の月日が経ちましたが、今だにあのセリフは忘れられません。
次の日には父は、自分が放った言葉を忘れたようにコロッと変わり私に普通に話しかけてきました。
しかし、私の心に刻まれた傷は今も癒せません。
そんなこんなで、父も母も我慢の限界になり、結局離婚しました。
これで父も祖父の呪縛から解放され、好きなように生きて行けるだろう…と思いましたが、離婚の1年後に父は他界しました。まだ40歳という若さで。
父の死を聞いた祖父の一言
「死んで清々した!」
…本気で殺意が湧きました。
少なくとも父を亡くした子供の前でそんなセリフが吐ける神経がおかしい。
父の死はやはり今思い出しても辛いです。
やはり親への感情というのは、強いもんだと思います。